まだ新人だった頃、親子連れが一匹の猫を連れて来ました。長毛のその子はすごい毛玉まみれになって、長く野良生活を続けてきたように感じられました。
毛玉以外は大きな怪我もなく、人馴れもしていました。親子連れは飼うつもりはないと言いました。ではなぜ連れてきたのか?動物病院に連れて来ればどうにかなると思ったのでしょうか?
確かに、保護活動に積極的な病院さんもありますが、動物病院は保護団体でもボランティア団体でもありません。治療して対価でお金を頂いて運営しています。冷たいと言われるかもしれませんが、一度無償の行為をするとあっという間に広がり直接来院したり、電話の問い合わせが来たり、病院前に置き去りにされるのです。
結局、動物管理センターに電話し引き取りに来て貰いました。その時管理センターの方に「看護士さんとこで飼えない?」と言われました。出来るなら保護したかったが既に多数猫を飼っており無理でした。ケージに入れられてトランクに置かれこちらを見る猫の姿・目は今だに忘れれませんし思い出すたび涙が出そうになります。
新人ながらに、何で保護できないのに連れてきたのか!連れてきてそれで満足ですか?などと思いましたが、今思うと明らかに血統書付き猫で捨てたのか?逃げたのか?どちらにしろ飼い主(人間)のせいなのです。どこにこの怒り悲しみをぶつければ良いのか当時心底人間が嫌いになりました。
その後、どうなったかは分かりません。もし探してたら飼い主さんの所に戻れたかもしれないし、保護団体に引き取られ第二の人生を遅れたかもしれないが、20年以上前の話・・・。保護団体も今よりは少なく最悪のケースの安楽死になったのかも知れない。
今はマイクロチップができ、様々な保護団体ができ、安楽死も極力やらない流れになってきたがまだまだ安楽死はなくならずです。『犬猫の安楽死』と言われている行為が実際どういうことをしているか、知らない方は検索して欲しいです。
知ってもなを、無責任な保護をしますか?管理センターに持ち込みますか?